김혜연 서울 대전 대구 부산
キム・ヘヨン ソウル、大田(テジョン)、大邱(テグ)、釜山(プサン)(1994)
トロットを演歌全般だと解釈すると
もちろん韓国ではトロットの女王である李美子イ・ミジャ / 이미자がおいでになられますけども、
こと特にダンサブルなネオトロットが大好きな自分にとっては
リズムの際立った踊れるトロットを開拓した第一人者として
このキム・ヘヨン嬢こそがまさにクイーン・オブ・トロット。
本来だったら泥臭い民謡調のメロディーをそれはそれは軽くリズムに乗せながら
歌謡ポップという枠の中へ巧みに歌い収めて行く手際とテクニックに心底痺れるのです。
1994年に大ヒットしたこの曲は、ソウル、テジョン、テグ、プサン と
韓国の有名な地名を並べその音が特徴的な一種のフックとなって軽やかに聴くものの耳を引きます。
歌の内容も、
あんなに好きになったあなたは今はどこにいるの?
春になったら帰ってくると言ったのにいくら待っても戻らない
ソウル、テジョン、テグ、それともプサンを捜し歩くわ
私はもう座り込んで泣いてしまいたい
そして続く2番では北朝鮮の地名が歌われます。
清津市(チョンジン)なのかそれとも平壌(ピョンヤン)なのか
南北が遮られて私は行くことができないわ
統一されたら訪ねたいと言っていたのに
あの人はいくら待っても戻らない
懐かしさに涙が浮かんで 私はもう座り込んで泣いてしまいたい
行ってしまってもう会えない恋人を捜し歩く情景の歌が
歌い進むにつれて南北朝鮮の統一を願う意味になるのです。
このような歌謡曲にそんな思いを込めながら歌うということに
自分はとても感動を覚えました。
素晴らしいと思います。
「ソウル テジョン テグ 釜山」は特別な曲ですね。
作詞のソパンソクは韓国作詞家協会の会長も勤めたことのある大物で、キムヘヨンの所属するTOP MUSICの社長でもあります。
作曲のチャンウィソンも売れっ子作曲家で、キムヘヨンの初期のオリジナル曲はほとんどがこの二人のコンビ作品でした。好きな曲目白押しですが、その中でも代表曲といえば、この曲にとどめをさします。
ところで、この曲の誕生秘話というか、きっかけが社交ダンスのステップ練習曲にあったというのはあまり知られていないと思います。
四拍子のダンス(フォックストロットか何か)ステップにあわせて、後ろで「ソウル・テジョン・テグ・プサン」とカウント代わりにつぶやくような声の入った練習用のテープが横行していたのです。地図で見るとこの4都市がステップの位置のようにも見えてきます。
これをヒントにソパンソク社長があの歌詞を作ったのだと思います。
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Morris.さん!
Morris.さん!!
ほんとうに貴重な情報をありがとうございます。
この曲の誕生に社交ダンスの練習の掛け声にヒントがあったとのお話。
すごいです、ほんとすごいですー!
TOP MUSICの社長さんであるソパンソクさん、
韓国の本格的なエンターテイメントビジネスの草分け的な存在なのかななどと想像しています。
このユニークで素晴らしい歌詞とそしてメロディは本当に特別で
いつまでも色褪せることのない名曲ですよね。
韓国音楽界の底力と奥の深さを感じます。素晴らしいです。
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